WordPressで「このページにアクセス権限がありません」というエラーが表示される原因とその対策について、各ポイントを詳細に解説します。
目次
1. ユーザー権限を確認する
- 管理者としてログイン: WordPressでは、ユーザーごとに異なる権限が設定されています。ログインしているユーザーが必要な権限を持っているか確認することが重要です。特に、管理者権限を持つアカウントでログインしているかどうかを再確認してください。もし適切な権限を持っていない場合、そのアカウントでは特定の機能にアクセスできません。
- ユーザー設定を確認: 管理画面の「ユーザー」セクションに移動し、該当するユーザーの権限レベルを確認します。例えば、役割が「著者」や「寄稿者」の場合、管理者がアクセスできる機能には制限があります。必要に応じて、管理者権限に変更することで、エラーを解消できる場合があります。
2. プラグインの確認
- プラグインの無効化: 特定のプラグインが原因でエラーが発生していることがあります。この場合、まずすべてのプラグインを無効にすることが推奨されます。WordPressの管理画面からプラグインセクションに移動し、すべてのプラグインを無効化します。その後、問題が解消されたか確認します。
- 個別のプラグインの有効化: もしプラグインを無効にしたことでエラーが解消された場合、1つずつプラグインを再度有効にして、どのプラグインが問題を引き起こしているかを特定します。この作業を行うことで、原因となるプラグインを明らかにし、必要に応じてアンインストールすることができます。
3. テーマの確認
- テーマの変更: 現在使用しているテーマが原因でエラーが発生することもあります。テーマによっては、特定の機能やプラグインとの互換性がない場合があります。そのため、デフォルトのテーマ(例: Twenty Twenty-Oneなど)に切り替えて、問題が解決するか確認します。この手順により、テーマが原因かどうかを簡単に特定できます。
- テーマの設定を見直す: テーマを切り替えた後、もし問題が解消された場合、元のテーマの設定やカスタマイズ内容に問題があった可能性があります。テーマの設定を見直し、特にカスタムコードやオプションの設定を確認し、互換性のない設定を修正することで、再発を防ぐことができます。
4. キャッシュのクリア
- ブラウザキャッシュ: ウェブブラウザは、ページを高速に表示するためにキャッシュを使用します。しかし、キャッシュが古くなっていると、最新の情報が表示されずにエラーが発生することがあります。ブラウザの設定メニューからキャッシュをクリアし、再度ログインを試みることで、エラーが解消されることがあります。
- プラグインのキャッシュ: キャッシュ関連のプラグイン(例: WP Super Cache、W3 Total Cacheなど)を使用している場合、これらのキャッシュもクリアする必要があります。プラグインの設定画面に移動し、キャッシュの削除オプションを選択して、最新のデータが反映されるようにします。
5. .htaccessファイルの確認
- .htaccessファイルのリセット:
.htaccessファイルが破損している場合、サイトのアクセスに影響を及ぼすことがあります。このファイルは、Apacheウェブサーバーの設定を管理するために使用されます。WordPressのルートディレクトリにアクセスし、.htaccessファイルのバックアップを作成してから、内容を削除またはリネームします。 - 新しい.htaccessファイルの生成: WordPressの管理画面に戻り、「設定」→「パーマリンク」を開いて「変更を保存」をクリックします。これにより、新しい
.htaccessファイルが自動的に生成されます。この手順で、破損した設定が修正される場合があります。
6. サーバー設定の確認
- ファイルパーミッション: サーバー上のファイルやディレクトリの権限が正しく設定されているか確認します。適切な設定は、セキュリティやアクセス権限に直接影響を与えます。一般的には、ディレクトリの権限を755、ファイルの権限を644に設定します。これにより、ファイルが正しく読み取られることが保証されます。
- サーバーのエラーログの確認: サーバーのエラーログを確認することも重要です。ホスティングサービスによっては、エラーログが閲覧できる場合があります。これにより、何が原因でエラーが発生しているか、詳細な情報を得ることができるため、問題解決に役立ちます。
7. デバッグモードの有効化
- デバッグの有効化:
wp-config.phpファイルにデバッグモードを有効にする設定を追加することで、エラーメッセージを表示させることができます。この設定は、サイトの不具合を特定するのに役立ちます。以下のコードを追加します。phpコードをコピーするdefine('WP_DEBUG', true); define('WP_DEBUG_LOG', true); define('WP_DEBUG_DISPLAY', false);これにより、エラーログがwp-content/debug.logに記録されます。エラーログを確認することで、具体的な問題点を把握し、修正する手掛かりを得ることができます。
8. データベース接頭辞の確認と変更
- 接頭辞の不一致:
wp-config.phpファイルでデータベースのテーブル接頭辞を変更した場合、データベース内のテーブル名とwp-config.phpファイルで設定した接頭辞の間に不一致が生じることがあります。この不一致が原因で、「Sorry, you are not allowed to access this page」というエラーが発生することがあります。 - phpMyAdminでの確認: この問題を解決するには、phpMyAdminなどのツールを使用してデータベースをチェックし、データベース内のテーブル名に
wp-config.phpファイルで設定した接頭辞が含まれているかどうかを確認します。必要に応じて、テーブル名を手動で変更するか、wp-config.phpファイルの接頭辞を再設定することで、エラーを解消できます。
9. 再インストール
- WordPressの再インストール: これまでの手順で問題が解決しない場合、WordPressの再インストールを検討する必要があります。再インストールを行う際は、必ずデータベースやファイルのバックアップを取得してください。これにより、必要なデータを失うことなく、新しいインストールを行うことができます。
- 手動または自動インストール: WordPressの再インストールは、手動で行うことも、自動更新機能を利用することも可能です。自動更新機能を利用する場合、管理画面から「ダッシュボード」→「更新」を選択し、更新ボタンをクリックするだけで簡単に行えます。
これらの手順に従って、WordPressの「アクセス権限がありません」エラーを解決するための効果的なアプローチをとることができます。それでも解決しない場合は、ホスティングサポートに相談し、専門家の助けを借りることをお勧めします。


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